映画『2001年宇宙の旅』(1968)の中のワンシーン、冒頭から類人猿の生活の様子が続いた後、類人猿とモノリスの出会い、その後の獣の骨を使った類人猿とそうでない類人猿の争いの場面があり、獣の骨を使った類人猿が勝つと、彼はそれを誇るように手にした骨を空中に高々と投げ上げる、投げ上げられた骨は青空を背景にスローモーションとなる、突然画面は宇宙空間を航行する宇宙船のシーンに移り変わる。骨が宇宙船になったことを示す有名な場面転換。
この手法は「マッチカット」と呼ばれる「モンタージュ」の技法なのだとか。
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モンタージュ:モンタージュとは、具体的には複数の映像を組み合わせて、時間、空間、意味の連続性を超えた表現を創出する技術です。これにより、単一のショットでは伝えられない多層的なメッセージや感情が伝わります。
(First Tone Inc. 「映画でよく使われるモンタージュ技術の全て」)
これは絵画制作でいうところの「コラージュ」とよく似た技法なのか。
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モンタージュやコラージュ、その他あらゆる技法は「編集」技術としてまとめることができる。
そもそも作品づくりそのものが、作者のアタマの中のイメージや思いを「編集」してある規格に乗せる行為だと言えるけど、そこまで大きくまとめる前に、この「モンタージュ=コラージュ=ツギハギ」という技法そのものを考えてみるのが面白い。
どう考えるかというと、この技法はなぜぼくたちのきもちや感情を動かすのだろうか?というふうに。
「ツギハギ」技法が有効なのは、そこに提示されてあるあれとこれの関係性が直接的にぼくたちに伝わるからだろう。しかもそうした関係性の果ての作者の「意味」が暗示的に伝わるので、その関係性を明示的に理解し、その関係性から「意味」を読み解く役割が見るものに託されていることこそがその有効性の由縁だと思われる。
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見るものに考えさせる。
これが心を動かす秘訣か。
《参考from 偽日記@はてなブログ 2024-11-21》