ぼくの住処の近くに広島経済大学という大学がある。
ぼくはここの図書館の利用カードをもっていたりして、少し親近感がある。

それになんといってもこの大学が建っている山(武田山)の姿が、セザンヌの「サント・ヴィクトワール山」にそっくりなのだ。



この大学、2018年までは入学者の定員割れが起きて経営危機に陥っていたが、2019年には回復しているという。で、その要因が面白い。

通常は人が来ないなら、来やすくしよう、入りやすくしよう、入学のための条件をゆるくしよう、と考えるところだが、ここは逆に、

・一般入試とセンター利用入試の合格最低点を大幅に引き上げた。
・公募推薦の選考を基礎学力重視に変更した。

らしい。
それで入学者数が増加したのだ。

これはどういうことなのか?
よく考えてみるに値するのではないか?

今や
「広島経済大学の就職率は、2024年3月卒業者で「99.1%」と、全国でもトップレベルの就職実績を残しています」
らしい。

「経済」はぼくらが生活する上でもとても大事なことで、だから誰しも経済学の基本的なところぐらいは知っているべきだと思う。

と言いつつ、ぼくは経済についてほとんど知らない。
(もっとも、なら何なら知ってるんだ?と言われるとこれはまた困るが)

ぼくの知っている経済は、つまりは「お金」が巡ってるのね、ぐらいのぼんやりとしたイメージにすぎない。

「お金」が巡ることで社会になにが起こっているのか、どうして巡る必要があるのか、そんな巡りのどこで社会の進歩みたいなものが生じるのか、そんな基本的なことがイメージできない。

だからそれをここで懇々と説くこともできない。

でもともかく「巡る」ことが大事で、その「巡り」がそのどこかでぼくのところへやってきてくれることは願っている。