とんとん、と誰かが戸を叩く。
ぼくは、はーい、と声を出して戸を開く。
この「とんとん」という戸を叩く音、そしてなによりそのリズムがぼくのこころのなにかをほどくように感じる。
「とんとん」はおよそ0.4秒くらいの時間の間に発せられなければならない(数値は単なる思いつきだ。実際は1秒くらいかもしれない)。
しかもほぼ「と・と・」と聞こえる感じで、「ん」は表記上の記号にすぎない。
この音で、このリズムで戸を叩かれると、思わず戸を開けちゃうんだよね、という「戸が叩かれたときにこころに響く音とリズムのセット」は各人で異なるだろうし、同じ人でもきもちのありよう次第では異なるかもしれない。
ともかく、戸が叩かれる。あ。
はーい。戸を開く。
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一枚の絵がぼくのこころの戸を叩くことは大いに考えられる
し、考えられるだけではなく、実際に起こっている
し、むしろ自分のこころの戸を叩いてほしくて絵を見ている
し、AIに絵を描いてもらっている。
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同じことは絵だけじゃなくて音楽にも小説にも風景にも、
そして人にも当てはまる。
そして「叩かれる→戸を開ける」の組み合わせの具合こそが「ぼく」なのだと思い知る。
そしてたくさんの「生きる」と数え切れない「ありがとう」が生まれてくる。
ぽんぽん
生まれてくる。
《参考from 「偽日記@はてなブログ 2024-12-14」》