このところものおぼえが確かでなく(このところかどうかに異論あれど)あれはひと月前だったかふた月も前だったか、ちっともわからないんだけど、友人に教えてもらったカレー屋さんに行ったことがある。
広島市佐伯区八幡にあるそのカレー屋さんは「じわじわカレー」というお店。3種類のルーを一皿で楽しめるという欲張りな一品をお願いした。もちろんライスは大盛りで。
よそのカレー屋さんでは味わったことのない味で、初体験の驚きとその美味しさ(と言っていいのだろうか?的な)の整理を十分楽しめた。また行きたい。きっと行く。
そのお店に入って、着席して気づいたのが、空気のような音圧で流れているBGM。それがなんと、ぼくの大好きな “Happy End” のピアノバージョンだった。
一曲目が終わってもずっとYMO関連の曲が続いている。
こりゃぼくにうってつけのカレー屋さんだ!
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それがなんにつけ、ハッピーエンドが好ましい。
ぼくが三谷幸喜監督の映画作品が好きなのもその要因はそのあたりにあるのかもしれない。
でも坂本龍一さんの “Happy End” は、そういう意味でのハッピーエンディングな感じの曲では特にない。むしろどっちかというと、悲しめの曲。
悲しめな感じを感じるのは、きっとこの曲の音のつながりが、待てよ、考えてみれば、あれでよかったんだろうか?、といった内省的な流れをもっているから。
そうした、
「えええ?、いいのかないいのかな」
から、少しずつ少しずつ、
「だってなあ、しょうがなくない?、いいんじゃね?、いいんだよね、だってしょうがないんだもん」
という感じで、最後にはぼくを慰めてくれるような。
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すきなことが2つ重なって起こって
そんな日もあるんだなあ