新しい体験はいつでもおもしろい。

萩尾望都さんの作品で、確か『銀の三角』だったと思うけど、その中の登場人物が、久しぶりの友人に出会い、その彼に「今スポンジの研究をしてるんだ」みたいなセリフを言う場面があった。

この作品は主人公が時空を行き来するようなSFだったけど、よりによって「スポンジの研究」をしてるというから、わぁー、と思った記憶が今もある。

それを読んで、自由だなあ、と思ったのだ。

ぼくらが本を読んだり、旅に出たり、人を好きになったりすることが大好きなのは、そうした行為を通して新しい何かを体験できるからだ。

もちろん「新しさ」はこっち=受像側のチューニングの問題でもあるので、自分のセンサー周波数(のようなもの)を変えることができれば、なにげない日常にだっていつも新しい何かを見出すことができるはずだ。

瞑想なんかはこの「自分のセンサー」を変えるための練習なんだと思う。

新しい体験をするためには、何にも縛られていない、ふわっとした浮遊感、どこにでも行けまっせ、なんでも楽しみますよ、的な、言わば「ニュートラル」な心身状態であることが望ましいのじゃないか。



いつもそんな自分でありたいぞ。